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朝日新聞連載コラム<生まれてきて切れてありがとう>42
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    朝日新聞連載コラム<生まれてきてくれてありがとう>42

    5月25日掲載


    『出る杭は打たれるけど』


     子どもには自分にしかできない人生を歩いてほしい、と願う私は、娘Nの服も買ったものをそのまま着るのではなく、2人で楽しく絵やボタンを着けて、彼女だけのオリジナルの服にしていた。けれど、人と違う服は目立つらしく、友達がいろいろ言うらしい。

     娘に聞いてみる。「人はみんな違うから楽しいとママは思ってるの。いろんな服があっていいし、自分がどんな色を好きか、どんなデザインがいいか感じることは自分を知る大切な方法だから。でも、いろんな人がいろんな考えを持っていて、みんなと同じ方がいいと思う人もいる。Nはどう思う? 人に何か言われても、自分の着たい服を着る? 自分の気持ちはがまんして、みんなと同じにする? どっちがいい?」

     大人にとっても難しい問いだとわかっている。でも、たとえ子供でも、何となくの方向でも、自分がどういう風に生きていくか、覚悟を決めた方が生きるのが楽になると、私自身、経験してみて思った。

     娘はしばらく黙ったままだったが、「みんなに言われても好きな服を着る」と言った。理由を聞くと、「その方が生きる自信になるから」と、私がいつも言っているように答えた。きっと、半分はママが喜ぶ答えを言ったのかもしれない。かつて私が母の思いをくんで、ピアノを無理してでも続けたように。

     そして、今はこう言いはしても、これから生きていくうえで、彼女は何度も迷い、壁にぶつかり、自己主張するたびに、いわゆる「出る杭は打たれる」的な痛みを受けるだろう。そこで傷つき、落ち込む彼女を私は見守ることしかできない。けれど、その痛みに見合うだけの幸せな人生は、自分に正直に生きた者に送られるごほうびとして、必ず手にできるのだから。

     私も結局、選ぶ道は一つしかなかった。バカ正直に、ただまっすぐに生きてきて、必要以上にボコボコになった。でも、いつかこの命が終わる時、いい人生だったと笑える自分でいたいから。私は、私として生きていく。

     そして彼女もまた、世界でたった一つのかけがえのない命を表現する勇気と強さを持っていると、ママは信じている。だから、自分でも、その力を信じてほしいよ。大丈夫。命を生ききるために、人は生まれてきたのだから。

    (文・空羽ファティマ、イラスト:ファティマの娘N)


     


    | 朝日新聞「うまれてきてくれてありがとう」 | 11:03 | comments(0) | trackbacks(0) | - |









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